ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 151 2007-11-08

診療所医師の診療時間および診療時間外活動に関する調査結果
(2007 年7 月実施)

 

◆ 診療所医師(管理者)の1 週間の就業時間は40 歳代男性で55.5 時間ともっとも長かったほか、おおむね週50 時間を超えていた。
◆ 日曜日の午後は4〜7%、日曜日夜間も3%前後が診療(救急対応を含む)を行っていた。
◆ 診療所医師(管理者)の40 歳代は、診療時間外に地域医療活動(学校医・産業医等、救急対応、介護保険関係、行政・医師会等、地域行事)に3.9 時間、50 歳代、60 歳代は4.3 時間携わっていた。特に救急対応は、30〜50 歳代で週に2 時間を超えていた。
◆ 調査期間内の1 週間に、一度以上の救急対応を行った診療所医師(管理者)は、30歳代で43.8%、40 歳代では30.5%、50 歳代では30.6%であった。
◆ 厚生労働省は、診療所医師に対して、休日・夜間の救急センターに交代出務すること、時間外でも携帯電話で連絡をとれることなどを求めているが、診療所医師(管理者)はすでにそうした活動に従事しており、その他にもさまざまな地域医療活動に取り組んでいる。
◆ 業務の負担が増えたと考える診療所医師(管理者)が、40 歳代で71.6%、50 歳代で59.6%と多く、その理由は「医療機関内の診療外業務(事務作業など)が増えた」が73.0%、「インフォームド・コンセントに費やす時間が増えた」が51.6%であった。
◆ 近年比重が高まってきた診療外業務(事務作業など)やインフォームド・コンセントへの対応などについて、適正な評価が必要である。

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