ワーキングペーパー
ワーキングペーパーNo. 500 2026-01-09
学校医活動の充実に関する考察①
~学校医を取りまく諸課題に関するアンケート調査結果から~
ポイント
◆学校医を巡っては、学校健康診断など業務上の負担やなり手不足など様々な課題が指摘されている。
◆このような状況を改善するためには、学校医の状況を把握・分析し、日本医師会としても適切な情報発信を行うことが望ましいため、都道府県医師会・郡市区医師会を通じ、会員である学校医に対しアンケート調査を行った。
◆その結果、
・耳鼻咽喉科や眼科の学校医は1校あたりの出務回数は少ないが兼務する学校数が多く、内科や小児科の学校医は1校あたりの出務回数は多いが兼務する学校数は少ない傾向にあり、業務の負担感にも差異があること
・学校医への若手医師の参入が進んでいないことや、そのために医学部教育や卒後研修で学校保健を学ぶ機会を確保することが重要と考える学校医も多いこと
・学校医と学校の意思疎通は、これまでの日本医師会や都道府県医師会・郡市区医師会等の取り組みもあり改善傾向にあること
・学校健康診断は、項目や時期はほぼ法令を遵守して行われているものの学校医の負担増に繋がっていることや、プライバシー意識の高まりと定められた学校健康診断の遂行との間で苦慮する学校医も多いこと
などが明らかになった。
◆国においては、学校医の負担軽減のため、
・学校健康診断の項目・方法・時期の見直し
・学校医の業務の明確化・合理化や学校との役割分担
・勤務医が学校医の業務を行うことに関する課題
・学校医の認知度向上や研修機会の充実
・学校保健に関わる学校側の人員配置強化
などについての積極的な対応が求められ、日本医師会としては、国や関係団体等との協議・働きかけ等を強化するとともに、学校保健の現状や日本医師会の取り組みなどを都道府県医師会・郡市区医師会にきめ細かく情報提供して各医師会の取り組みの一助としてもらう、等の対応が考えられる。
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