ワーキングペーパー
ワーキングペーパーNo. 493 2025-08-13
匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)を
用いた救急医療管理加算の現状分析
◆高齢化社会を迎える中で救急自動車による出動件数、搬送人員は年々増加の一途を辿り 、救急を取り巻く状況は厳しい
◆救急医療体制の維持が困難になる中、人材育成・確保、地域によって異なる救急医療体制をどのようにしていくべきか、医療機関や地域の特性を生かした体制づくりの基礎検討資料とすることを目的とする
◆救急医療に関連する診療行為のうち2014年~2022年の各10月診療分レセプトを対象に「救急医療管理加算」の集計表によるNDB申請を行った結果を分析し、まとめたものである
◆年齢階級別、一般病床数規模別、地域別(都道府県・地方厚生局)に分析したところ高齢者で算定されているケースが多く、地域により算定状況は大きく異なった
◆2014年~2022年の8年間で救急医療管理加算1の患者件数は減少したが、救急医療管理加算2は増加した。救急医療管理加算(1,2)の患者件数に占める救急医療管理加算1の患者件数割合は年々減少していた
◆レセプト情報であるため「救急搬送経路」、「緊急度、重症度、医療・看護必要度」、「患者の受診動向」が不明である、NDBは厚生労働省、消防庁データは総務省が管轄しているためデータの紐づけが難しいなど一定の制約はあるが、NDBからの分析は医療提供体制、救急医療体制の状況を把握するうえで有用であると考えられる
ダウンロード
(約 3 MB)