ワーキングペーパー
ワーキングペーパーNo. 487 2024-12-05
産科診療所の特別調査
ポイント
産科診療所の経営実態の把握を目的として、日本産婦人科医会会員のうち分娩を実施している診療所を対象にアンケート調査を実施した(有効回答率44.9%)。医療法人191施設の2023年度の経常利益率は3.0%で前年度から悪化した。2023年度の赤字施設の割合は42.4%で4割強が赤字であった。特に地方部の人口減少、都市部の物価高騰が経営を直撃している状況と推測された。今後、地域で分娩取扱いを止める産科診療所が増加することが懸念され、少子化対策に逆行する可能性もある。地域の周産期医療の中で必要とされる産科診療所が分娩取扱いを継続できるように、国からの強力な支援が必要とされている。
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