ワーキングペーパー
ワーキングペーパーNo. 428 2019-03-27
ICTを利用した全国地域医療連携の概況(2017年度版)
【地域医療連携】
- 2012年度より続く全国のICTを利用した地域医療連携を網羅した調査
有効回答数270箇所 - 2012年度調査開始以降、継続できている地域は約6割である
- 同意書による同意方法が漸増している
- 前回調査と較べ病院の参加が大きく増え、情報共有の形態は「参照のみ」が多い
- 患者からの同意取得方法は「同意書による取得」が多い
- 1地域医療連携あたりの平均参加施設数は、124施設である
- 1参加施設あたりのシステム平均構築費用(累積)は約170万円、1患者あたりは約1万8千円である
- 運用年数は、有料地域のみの場合5.86年、無料地域を含む場合5.84年である
- 1地域医療連携あたりシステム平均構築費用(累積)は、約1億7,600万円(有料地域のみ)、約1億4,900万円(無料地域を含む)である
- 1地域医療連携あたりシステム平均構築費用(年間)は、約3,600万円(有料地域のみ)、約3,000万円(無料地域を含む)である
- 1地域医療連携あたりのシステムの平均年間運用費用は、約1,200万円である
- 将来システム更改時の費用負担をどうするかについては、58.8%の地域で未定、調査開始以降漸増傾向である
- 地域医療連携システムを導入した最大の効果は、従来の「医療機関間の人的ネットワークが進んだ」から「患者サービスが向上した」になった
- 継続していくためには、行政・自治体、医師会を交えた取り組みが望ましい
- 適切と考えるより規模の大きいサイズのものが構築されている
【多職種連携】
- 2014年度より行っている調査、有効回答数119箇所
- 最大の効果は、「利用施設間の人的ネットワークが進んだ」である
- システム導入費用が無料の地域は、74.7%(56/75箇所)である
- システム年間運用費用が無料の地域は、68.4% (52/76箇所)である
- 1多職種連携あたり平均導入費用は約620万円(有料地域のみ)、約157万円(無料地域を含む)である
- 1多職種連携あたり平均年間運用費用は約240万円(有料地域のみ)、約79万円(無料地域を含む)である
- 利用されている主な機材は、ノートパソコン、タブレット端末、デスクトップパソコンである
- 参加している医療機関等がモバイル端末をどのように利用しているかを把握している地域は、約6割である
- 医療機関等に管理されたモバイル端末利用と個人所有・管理下のモバイル端末利用(BYOD)のいずれも利用している地域は、約3割である
- 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(第5版)」では原則BYODは認められていないが現場では齟齬が生じている
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