ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 454 2021-05-26

がん教育について 
-国・自治体の事例紹介及びがん教育の効果に関する考察-

 

  • がんに関する基礎知識は、国民の基礎的な教養として身に付けておくべきものとなってきている。
  • 学校における健康教育を担う文部科学省では、がん教育を「健康教育の一環として、がんについての正しい理解と、がん患者や家族などのがんと向き合う人々に対する共感的な理解を深めることを通して、自他の健康と命の大切さについて学び、共に生きる社会づくりに寄与する資質や能力の育成を図る教育である」と定義し、がん教育推進のための教材、教師用指導参考資料、外部講師を用いたがん教育ガイドライン等を作成するとともに、学校での学習の基礎となる学習指導要領に「がん」について盛り込むよう改訂するなどして、がん教育の充実を図ってきた。
  • また、各都道府県においても、文部科学省の作成した資料や、がん教育のための文部科学省の補助事業予算などを活用するとともに、医師会、学校医、がん専門医等の医療従事者の協力も得ながら、がん教育に取り組んでいる。
  • 一方で、文部科学省が平成30年度に行った調査では、がん教育の実施に当たり外部講師を導入した学校は全体の約8%に過ぎず、医療従事者等の活用に課題が残る結果が出ている。
  • そこで、本調査研究では、これからのがん教育推進の一助とすべく、がん教育の成り立ちを整理して提示するとともに、いくつかの都道府県における取り組み事例を紹介し、併せてがん教育の効果に関する考察を行うものである。

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