ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 97 2004-05-07

レセプトデータを用いたわが国の医療需要の分析と
医療制度改革の効果に関する再検証

 

厚生労働省が医療制度改正の財政影響を推計する時に使う『長瀬式』と呼ばれる計算式の妥当性を検証した。02年の制度改正論議の際も厚労省はこの式で影響額を推計。高齢者の自己負担引き上げだけでは政府管掌医療保険の財政破綻は避けられないとして、サラリーマン本人の3割負担導入を決めた。だが、診療報酬明細書(レセプト)をベースにした今回の検証によると、高齢者自己負担引き上げの財政影響(価格弾力性)は厚労省の推計よりも大きく、3割負担が本当に必要だったのか、疑問を投げかける結果となった。

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