ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 137 2006-12-28

第2回 日本の医療に関する意識調査

 

全国の一般国民(n=1364)、患者(n=979)、医師(n=1288)を対象に、満足度や医師患者関係、医療安全、かかりつけ医機能、課題などについての調査を行なった。国民、患者とも8割以上は受けた医療に関して満足と答えたが、日本の医療制度についての満足度は5割程度にとどまり、両者を区別する必要がある。個別性のある医療など、医師患者関係については受療側と提供側に乖離があり今後の改善が必要である。一方、かかりつけ医機能の議論が進められるなか、国民は多様な形でかかりつけ医にかかっており、今後も、自由選択を担保しつつも、ニーズに対応したかかりつけ医機能の提供を検討すべきである。最後に、よりよい医療に必要な環境整備・課題として、病院医師は「医療行為以外の業務の軽減」、診療所医師は「国民と医師の信頼関係の向上」がそれぞれ約7割を占めた。業務の多忙さなどの課題を抱える一方、国民・患者との信頼関係に不安を抱く医師が多いことを理解する必要がある。

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