ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 142 2007-05-22

在宅療養支援診療所実態調査 -2007年1月実施-

 

◆ 在宅療養支援診療所の届出をした理由としては、「当院の実態そのものである」 が54.5%でもっとも多く、「診療報酬上のメリットが大きい」は少数派であった。

◆ 終末期医療は在宅療養支援診療所の53.8%で行われていた。「看取り」につい て、死亡診断書の発行有無(2007 年1 月1 か月のみ)で見たところ、在宅療養 支援診療所は16.0%が発行あり、在宅療養支援診療所以外では3.7%が発行あ りと差が見られた。

◆ 在宅療養支援診療所の届出が困難な理由として、「24 時間往診が可能な体制(往 診担当医)を確保できない」が69.4%、「24 時間連絡を受ける医師または看護 師を配置できない」が63.9%であり、「24 時間体制」が高い障壁になっていた。

◆ また他の医療機関等との連携が困難な理由としては、「担当者をよく知らない ので頼みにくい」という声が上がっており、まずは、面識を持つ場を設定する 必要性があることが浮かび上がった。

◆ 連携先については、他の診療所と連携しているというところは、有床診療所の 10.4%、無床診療所の22.2%に止まった。また連携先の後方支援病院がないと いうところも有床診療所の22.9%、無床診療所の3.7%あった。他の医療機関 との連携をより強化できる仕組みづくりも求められる。

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