ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 152 2007-11-19

後発医薬品の使用状況に関する調査
−使用促進できるほど後発医薬品は信頼できるか?−

 

◇ 過去2 年間における後発医薬品の使用状況に関する実態調査からは、後発医薬品の信頼性に大きな疑問を投げかけるような問題は見つからなかった。
◇ 品質、副作用の問題では、後発医薬品と先発医薬品はほぼ同等であった。効果の問題では、後発医薬品の方が先発医薬品よりも若干問題含みであるが、問題は大きくない。ただし、特定機能病院を対象とした個別問題事例調査からは副作用の問題が最も多く報告された。特定機能病院は後発医薬品の使用経験が比較的多いということを考慮すれば、慎重な後発医薬品の使用拡大が求められる。
◇ メーカーの供給体制と情報提供体制の問題では、先発医薬品の方が後発医薬品よりも問題が大きかった。しかし、後発医薬品の問題事例の中では、供給体制の問題が一番多かったため、後発医薬品の使用促進のためには、メーカーに対する行政の指導管理体制のさらなる強化が求められる。
◇ (後発医薬品の使用促進につながる)処方せん様式の変更に賛成する意思表示をした病院は、全体の4 分の1 程度にとどまった。慎重に後発医薬品を選択して使用している可能性があり、医療現場は、全面的な後発医薬品の使用拡大に対して懐疑的であるようである。

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