ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 160 2008-06-17

医療機関等における建設セカンドオピニオン推進のためのあり方
−建設段階に応じたケーススタディによる実態把握と方法論等の研究−

 

これまで、2004年度(平成16年度)の調査研究(日医総研報告書第74号)、及び2005年度(平成17年度)の調査研究(日医総研ワーキングペーパー 131)において、「建設セカンドオピニオン」に関する実態把握や各種方法論の研究を行ってきました。しかし、医療機関等建設に際しての建設費削減や運営段階でのコスト削減を推進するためには、一層の「建設セカンドオピニオン推進」に関する様々な実態 把握や、各種方法論等の研究が必要とされています。
このため、2006・2007年度(平成18・19年度)も「建設セカンドオピニオン」をテーマとして、これまでの継続的研究や特定テーマについての研究、及び新規のケースについての研究を、ケーススタディを中心とした検討により行いました。

継続的研究は、2005年度に取り上げた医師会病院・医師会館について、「設計事務所との契約」「建設会社選定のための入札及び評価方法」「建設会社との契約」を中 心とする、実態把握と建設セカンドオピニオンの提供作業を試行するケーススタディを行いました。
新規のケースの研究は、これまでの「建設セカンドオピニオン」に関する実態把握内容及び方法論の蓄積をさらに充実させるため、募集の対象を建設が全く白紙の状態である「設計企画書コンペ(競争)の実施・評価の段階」から、これまで行ってきた「設計事務所との契約段階」、「基本設計段階」、「実施設計段階」、「入札段階」、「建設 の段階」、更には「改修・用途変更の段階」及び「建設後の瑕疵発生段階」までの範囲 について、ケーススタディ対象施設の募集を行いケーススタディを行いました。
特定テーマについての研究は、これまでの継続的ケーススタディの中で今後とも発注者にとって大きな課題と考えられる、「建設会社との契約内容の修正」及び「水漏れ による建設瑕疵問題」を中心とするケーススタディを行いました。
本研究は、以上のような「建設セカンドオピニオン推進」に関する様々な課題について、2005年度と同様にケーススタディを中心として、建設の実態把握と建設セカンドオピニオンの提供作業の試行による検討結果を取りまとめたものです。

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