ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 178 2008-12-25

医師確保のための実態調査

 

  • 都道府県単位で見ても、二次医療圏単位で見ても、多くの地域で病院医師は不足していると都道府県医師会は考えている。診療科目別では、産科・産婦人科、小児科、救急医療、麻酔科で、特に医師が不足していると都道府県医師会は考えている。
  • 医師確保対策として、実施都道府県数がそれほど多くないものの、医師不足・偏在解消効果が出ていると都道府県医師会によって考えられているものとして、「県域を越えた連携」、「医師派遣システムの構築」、「地域の病院等への医師供給を要請」がある。
  • 病院全体での最低必要な医師数は現状の1.10倍である。日本全体の病院従事医師数で考えると、約1万7千人増やさなければならない。
  • 診療科別では、医師数が減少した病院の割合が特に大きいのは、産科・産婦人科と内科である。地域別では、医師数が減少した病院の割合が特に大きいのは、東北地区と中国四国地区である。
  • 医師不足を理由として起きた問題としては、外来の閉鎖・休止・縮小が多かった。内科では、外来の閉鎖・休止・縮小をした病院が多かった。産科・産婦人科では、病棟閉鎖・病床縮小をした病院が多かった。小児科では、夜間救急対応を休止した病院が多かった。

ダウンロード  (約 2 MB)