ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 206 2009-12-11

平成21年度 医師会共同利用施設訪問看護ステーションの
運営に関する実態調査
—今後の事業展開に向けた検討—

 

  • 医師会共同利用施設として活動している全国の訪問看護ステーション470事業所の管理者を対象に、最近の訪問看護ステーションの運営実態と課題を把握することを目的として、アンケート調査を行った(有効回答は210事業所、有効回答率は44.7%)。
  • 本調査からは、医師会共同利用施設の訪問看護ステーションは、全国の平均的な訪問看護ステーションと比べて職員数の規模が大きく、重症者への緊急時や24時間体制、ターミナルケア等に対応するサービス提供体制の整備が進んでいることが判明した。また、訪問看護職員の人材不足という大きな課題を抱えていたが、財務状況は改善傾向を示していた。
  • 近年、訪問看護ステーション全体の事業所数の伸びが頭打ちとなっており、今後は既存の訪問看護ステーションにニーズが集中していく可能性がある。看取りや高度医療への対応などを含めた提供体制の一層の充実や、新たな併設事業の開始、居住系施設への対応などの今後の積極的な事業展開に向けて、関係者が一体となり、人材確保および人材の定着に向けて、勤務環境の改善を通じた体制の強化を図る必要があろう。

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