ワーキングペーパー

ワーキングペーパーNo. 219 2010-08-26

日本医師会「平成22年度レセプト調査」(2)
−再診料・外来管理加算・地域医療貢献加算
および明細書発行体制等加算の分析−

 

  • 2010年度の診療報酬改定で、診療所と病院の再診料が69点に統一された。外来管理加算(52点)については、いわゆる5分要件が撤廃され、投薬のみの要請(いわゆるお薬受診)は算定できないことが明文化された。また診療所では地域医療貢献加算(3点)が新設された。
  • 地域医療貢献加算の届出をしている診療所は、本調査では29.2%であった。前年の「再診料+外来管理加算」合計点数を100としたとき、今年の「再診料+外来管理加算+地域医療貢献加算」合計点数は、地域医療貢献加算届出ありの診療所で100.5、地域医療貢献加算届出なしの診療所で99.4であった。
  • 厚生労働省は要件の変更により外来管理加算の算定回数が6%弱増加すると予測していたが、本調査では4.2%の増加に止まった。
  • 再診料算定回数に対する外来管理加算算定回数の割合は、脳神経外科では8割台、内科、小児科では7割強であった。外来管理加算のような無形の診療行為について患者が具体的なイメージをもてるような情報を提供していく必要がある。
  • 総点数に占める再診料算定点数の比率は、無床診療所院外処方 8.9%、無床診療所院内処方 7.5%、有床診療所 5.6%、病院 20〜99床 2.2%、病院 100〜199床 1.4%であった。また総点数に占める再診料と外来管理加算の合計点数の比率は、無床診療所では1割以上であった。

ダウンロード  (約 527 KB)