ワーキングペーパー
ワーキングペーパーNo. 269 2012-11-02
地域の医療提供体制現状と将来
– 都道府県別・二次医療圏データ集 –
- 本データ集は全国の二次医療圏別の人口変化と医療資源に基づく既存分析データをまとめて示している。二次医療圏単位の現状を示すためのひとつの見方を提供することが目的である。
- 二次医療圏別の病院医療資源(病床、勤務医、看護師)の偏差値を示し、全国の中での相対的な位置づけがわかるようにした。また、介護保険施設ベッド数と高齢者住宅数を含む総高齢者ベッド数についての偏差値も示し、医療と介護の両面からの位置づけを示した。二次医療圏別の人口増加率に基づく資源配分についての方向性も含めた。
- わが国の人口は減少しているが、 75 歳以上人口は 2035 年まで急増し、多くの二次医療圏で高齢者向け病床のニーズが高まる。地域では、将来を見据えた資源配分を検討する必要がある。特に、一般病床より高齢者ベッドへのニーズが高まる地域や、郊外など団塊の世代が退職後に地元で医療介護を受ける状況となる地域でも、従来の提供体制からの大きな転換が求められる。
- 本データ集は、東日本大震災前のデータを用いており、今後、更新、対象とする医療資源の拡大、精緻化などを行う予定である。また、数値のみに基づく分析データであり、現場の状況とは大きく異なっていることもありうるが、全国を同じ物差しで測ったデータをまずは提供することで、人口減少社会における地域の医療提供体制を検討する際の一助となることを期待する。
- I章 概要
- II章 都道府県別・二次医療圏別データ
- 巻末資料
※※最新統計情報に基づく更新版は平成25年6月公表予定※※