リサーチレポート

リサーチレポートNo. 129 2022-06-15

新型コロナウイルス感染症に関する日本医師会の対応②
-2020年7月~2021年3月まで-

出口 真弓

 

本報告は、2020年7月から2021年3月までの、いわゆる第二波から第三波にかけての新型コロナウイルス感染症に関する日本医師会の対応を時系列に沿って整理したものである。

 

新型コロナウイルス感染症への感染の恐れから、医療機関の受診控えが起きたことから、感染防止策を実施している医療機関であることを示す「みんなで安心マーク」の作成が7月に決定し、8月から発行が開始した。

10月末頃から新規陽性者数や重症者数の増加傾向は収まらず、12月に入ると新規陽性者数の最高値が度々更新され、21日には医療関係9団体の意見を取りまとめた「医療緊急事態宣言」が発表された。

2021年2月17日から医療従事者、4月12日から高齢者を対象に新型コロナワクチン接種が開始されることを受け、日医は政府に対し新型コロナワクチン接種に関して全面的な協力を申し出た。

 2月12日には全国知事会との間で新型コロナウイルス感染症の予防接種に係る集合契約を締結した。この契約の締結により、全国の医療機関でコロナワクチンの接種を受けることが可能となり、住民が住所地外で接種を受けた場合の費用請求や支払い事務作業等にかかる負担が軽減されることとなった。

 

新型コロナワクチンの接種に際し、安全性や副反応などに関する情報提供が欠かせないことから、様々な媒体を用いた情報発信の取り組みも開始した。

 

本報告は2021年3月末までを対象としているため、新型コロナワクチン接種の本格化、デルタ株やオミクロン株などの変異株による感染拡大の影響等については、次回以降の報告で引き続き、整理していく。

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