リサーチエッセイ

リサーチエッセイNo. 87 2020-08-06

2020年度政府(国・一般会計)予算について(Ver.2)
-社会保障費を中心とする第2次補正予算関係-

 

(お断り)
 国・一般会計の2020年度当初予算および第1次補正予算については、以下にとりまとめ公表しました。
  「2020年度政府(国・一般会計)予算について -社会保障費を中心に-」
  2020年5月19日 https://www.jmari.med.or.jp/download/RE081.pdf
本稿は2020年6月12日に第2次補正予算が成立したことを受けて、加筆、更新したものです。そのため上記5月19日のレポートと重複している部分があります。

  • 2020年度の政府(以下、国・一般会計)当初予算および新型コロナウイルス感染症対策関連の補正予算の内容を確認し、社会保障財政への影響を考察した。
  • 2020年4月30日に成立した第1次補正予算においてすでに、他産業では”Go To”キャンペーンをはじめ、コロナ収束後を見据えた予算が確保されていた。一方、医療は未だ新型コロナウイルス感染症対策の真っただ中にあり、収束後を見据えた支援策も俎上に上がっていない。
  • 第2次補正予算では、医療機関の感染症拡大防止等への支援も行われるが実費に対する補助であり、医業収入の減少から来る大幅な損失を補てんできるものではない。
  • 受診控えにより、2020年度のそもそもの診療報酬改定財源は大きく残る。地域医療の確保のためには診療報酬を緊急に戻しておく必要があるが、診療報酬点数の引き上げは、患者負担増を伴う。患者負担増を生じさせない対応が求められる。

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