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資料・書籍・その他 2001-08-14

フランスレポート|アラン・ジュッペ反省発言

首相失脚後、中央政界から遠ざかっていたアラン・ジュッペが、この度、自身が市長 を務めるボルドー市の地方医師会にて、ジュッペ・プランが失策であった事を、初めて公の場で認める発言をした。

 

これは、先週のアキテーヌ地方開業医師会の席での事で、当時の疾病金庫の累積赤字 100ミリヤード・フランという、大火を速やかに消火する必要があった為、自身の  政策がいかに不人気であり、いかに公平さに欠ける点があるか、ということを知りつつも、実行する事が真の政治家の使命であると感じたと述べた。
加えて、特に開業医が嫌った、集団罰則政策(上限の過剰医療行為を行った一人の医 師がいる場合、その地方全体の同専門の医師全員が、経済的制裁を受ける。実施されず。)については、自身の医療に関する未熟さと、医師への無理解を、今更ながら深く反省するとした。
また、昨今、賛否両論話題となっているフランス公的疾病保険の一部民営化(広義の私営化)には、基本的に反対であるとした。

 

事実上、中央政界からの引退を余儀なくされていたアラン・ジュッペだが、その政策 を支持する者も多く、社会保障が黒字転化となった中、護身よりも国の社会保障経済 を救った彼の姿を英雄視する懐古の風潮が高まってきた矢先でのこの潔い発言が、注 目を集めたことは言うまでもない。

 

彼の反省発言の全文は、アキテーヌ医師会インターネット・サイトにて見ることができる。
http://www.urmla.org/